続報・愛媛県西条市の横領問題、不正行為を放置してきた杜撰な管理体制

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愛媛県西条市のプールにて、利用客の忘れ物や落とし物を職員らが横領していたという問題を、前回の記事で扱った。本件に関する情報を当サイトに提供してくれたのは、西条運動公園総合プールの元職員(以下、「A氏」と表記)である。A氏は平成27年度に、プールの監視員の統括責任者として、拾得物及び遺失物の事務処理を担当した。

職員らによる横領行為が放置されてきた一因は、不正かつ杜撰な管理体制が存続してきたことである。そのことをA氏が知ったきっかけは、平成27年度の拾得物を管理台帳に記載する作業を行ったことだった。A氏は、施設占有者である西条市役所に管理台帳を提出した。そして、市役所スポーツ健康課の職員が、それを西条警察署に届け出た。

その過程で、A氏は驚くべき事実を知った。「西条市役所では、平成元年のプール開設以来、平成26年まで、遺失物管理台帳を作成しておらず、警察署にも届け出ていないことが発覚しました」。西条市役所にも西条警察署にも、当該のプールでの遺失物届に関する書類が存在しないというのだ。

西条市情報公開条例に基づき、平成元年以降の遺失物管理台帳の閲覧をA氏は市役所に請求したが、該当文書は存在しないとの回答だった。記録として残っていたのは、前回の記事で扱った「拾得物件預り書」のみだった。平成27年10月、A氏は西条警察署と愛媛県公安委員会に本件を告発した。

その結果、西条警察署会計課から市役所スポーツ健康課の担当職員に対して、改善を求める指導が行われた。西条市役所の担当職員も、指摘された問題を事実として認めたという。だが、市は本件を公表せず、職員に対する懲戒処分等も行わなかった。そこでA氏は、市内のプール以外の各施設の実態を調べようとした。

 

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A氏が市の監査委員に問い合わせたところ、次のような回答を得たという。「(1)市役所では、遺失物を管理する部署はない。(2)遺失物管理台帳などの書面は作成していない。(3)遺失物についての監査は行ったことがない。(4)拾得物のうち、現金は警察に届けるが、他の物品は届けない。(5)本件は住民監査請求の対象にはならない[※]」。

 

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A氏は言う、「これではネコババをやり放題です。西条市役所が長年にわたり、市民の落とし物や忘れ物を適正に管理してこなかったのは、明らかです。その期間は数十年に及び、どれだけの損害があったか計り知れません」。なお、本記事に掲載した警察の捜査資料は、A氏が情報公開請求により入手したものである。


[※]監査委員の主張を要約すると、以下の通りである。遺失物法第13条では、施設占有者の義務(拾得物を速やかに遺失者に返還する、または警察署長に届け出ること)が定められている。しかし、ここで言う「拾得物」は、地方自治法第239条第1項の「物品」の規定には該当しない。地方自治法が定める「物品」とは、普通地方公共団体が所有する「(1)現金、(2)公有財産、(3)基金」以外の財産、ならびに、使用のために保管する財産を指す。一方、プールでの拾得物等、住民監査請求の対象としてA氏が掲げた内容は、上記の「物品」の規定に合致しないため、「財産」とは言えないと解釈する。したがって、地方自治法第242条第1項に定める住民監査請求の対象である「違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実」に本件は該当しないと判断し、請求を却下する。

 

 

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※モザイク加工は当サイトによるもの

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ガルエージェンシー特捜班@ニュースウォッチ

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