「8時間働けばふつうに暮らせる社会へ」共産党のポスターに「差別」と異論

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日本共産党のポスターの内容に疑問があり、実態を調べてほしいという依頼が当サイトに寄せられた。情報提供者が問題視しているのは、「8時間働けばふつうに暮らせる社会へ」と書かれたポスターだ。この言葉は、身体的、精神的な苦痛や障害を抱えていて働くことの困難な人への配慮を欠いた、差別的な表現だというのだ。

 

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情報提供者は、以前の勤務先で受けた精神的な苦痛が原因で退職し、その後はひきこもりに近い生活を続けてきたという。2年前、家族の勧めで出勤のノルマのないアルバイトを開始し、少しずつ社会復帰を目指している。そのような自身には、当該のポスターが差別的な内容であると感じたという。

このポスターが近所の家の外壁に貼られているのを情報提供者が見かけたのは、2019年6月17日のことだった。14日にその家の前を通った時に見たのは、以前から貼られていた別のポスターだったことを記憶しているという。ところが、19日にそこを通ると、またもや新しいポスターに貼りかえられていた。

これほどの短期間で貼りかえられたのは、「ポスターの内容に何らかの問題か不都合な点があったからに違いない」と考えたという。一方、当サイトが確認したところ、「8時間働けばふつうに暮らせる社会へ」もしくはそれに類する表現は、日本共産党の各種媒体等で以前から繰り返し使われてきたものであることが判明した。

例えば、2017年10月19日には、日本共産党のTwitterの公式アカウントによるツイートにて、衆議院議員総選挙における政策の説明の一部に、この表現が用いられている。2017年6月に刊行された「JCP magazine」や2019年5月の「赤旗写真ニュース」1505号にも、ほぼ同じ表現が使用されていた。

 

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当サイトでは、日本共産党中央委員会に話を聞いた。担当者によると、当該の表現は、2016年の参議院議員総選挙の時に、神奈川県の候補者・あさか由香氏が用いたのが始まりであるとのこと。その後、2017年1月の日本共産党第27回大会での決議にて、この表現が使われたそうだ。

 

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長時間過密労働は、現代の日本社会が抱える大きな課題であるという認識に基づく表現であるという。働く人の心や体を蝕むばかりか、家族団欒や子育て、地域社会での活動なども困難になるといった、社会全体で考えるべき、そして是正すべき問題であるという認識が背景にあると、担当者は説明した。

「短期間で貼りかえられたのは表現に問題があるからではないか」という情報提供者の推測について尋ねたが、「それは見当違いですね」との回答だった。むしろ、「8時間働けばふつうに暮らせる社会へ」と書かれたポスターは、これまでに非常に評判がよく、現在も引き続き各所に掲示しているという。

以上の結果から、情報提供者の推測は信憑性が低いと言わざるを得ないのではないだろうか。もちろん、「8時間働けばふつうに暮らせる社会へ」という表現をどのように受け止めるかということは、人それぞれ異なるかもしれない。とはいえ、その表現に同意できないという立場であるとしても、憶測を含む批判は説得力を欠くように思える。

 

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ガルエージェンシー特捜班@ニュースウォッチ

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